YUUGAデザイナーのHanaeです。今回は「ファッションとTPO」というテーマでお伝えします。
少し硬く感じるテーマかもしれませんが、私の中ではファッションに対する苦手意識の正体を言語化できてきたと感じました。
私自身がファッションに対して、苦手意識を持っていたり、億劫だとかコンプレックスに思っていたところから、YUUGAを立ち上げたという経緯があります。
「何を着ればいいかわからない」とか漠然としたファッションに関するお悩みをお持ちの方にも、ぜひ読んでいただきたい内容です。
2024/12/21に公開したYoutube動画を元に本記事を掲載しています。
動画も合わせてご覧ください。
ファッションが苦手と感じる、その正体とは?
そもそも、ファッションに対して苦手意識を持ってしまう理由は何でしょうか。
私は元々ファッションに対して苦手意識やコンプレックスがあって、「何故だろう?」と考えた末に辿り着いた結論として、
「面倒くさい」でした(笑)
詳細はこの後の「TPO」と絡めた話も入ってくると、ファッション苦手だった私からすると、考えるのも面倒臭いんです。
※TPO=「Time(時間)」「Place(場所)」「Occasion(場合)」の略で、それぞれの状況に応じたふさわしい装いのこと。
これはYUUGAのクリエティブにも反映されていて、「YUUGAの洋服を着ていれば間違いない」「ルックができあがる」ということは意識しています。
「ファッションは自由だ」は、やめる
ファッション=「ファッションは自由だ」「自己表現だ」という言葉をよく耳にします。
このような言葉に、どこか違和感を覚えた経験はないでしょうか。
私は、そういう言葉が自然に使える方々は、大抵ファッションが得意で、自分に似合うものや好きなスタイルが明確な方なのだと考えています。
「こういう風にしたい」「ああいう風になりたい」というイメージが明確にあったり、「このファッションが好き」「この物 自体が素敵だ」という感性が自分の中にあったり。
元々私がファッションに対して苦手意識があった頃のファッションレベルからすると、当時の私よりも、ものすごくレベルが高い方々が言っていた言葉を耳にしていたのだと思います。
ファッションに悩んでいる方は、例えばファッションについて調べた時に、きっとファッション好きな方々の発信がよく目について(つまりレベルの高い内容)、劣等感をもったりして余計に億劫になってしまうのかもしれません。
ここでおさえておきたいのは、確かに、ファッションは自由ですし、好きな格好はしていいと思いますが、そうは言っても、TPOってありますよね。大人ですし。。ということです。
「何を着たらいいか分からない」の正体はTPOの“レベル感”
私は、ファッションが苦手だとか、めんどくさいと感じる1つの原因として「TPO」は密接に絡んでくると考えています。
多くの方が抱える「何を着たらいいのか分からない」という悩み。実はこの背景には、TPOの“レベル感”が密接に関わっていると考えます。
例えば、「川でバーベキューをします」となった場合は、スーツでは行かないと思います。これは明確だと思います。
では、「ホテルのレストランで食事をする」ですと、どうでしょうか。
そのレストランがカジュアルなビュッフェ形式なのか、格式あるフレンチレストランなのかによって求められる装いはまったく異なります。
ドレスコードが提示されている場合はまだ明確なのでマシです。
どんな場所で、どんな人と、何をするのか、この境界が曖昧であればあるほど、迷いが出て、「何を着たらいいのか分からない」となって、最終的に考えるのが面倒くさくなってしまうと思います。
私が思うに、大人の装いにおいて大切なのは、
「その場に馴染んでいるか」
「一緒にいる人に恥をかかせていないか」
「その空間の世界観を壊していないか」
こうした視点を持って、総合的に違和感がないか、ということだと思っています。
私も大人の女性のステージに足をかけ、自分より年齢が若い子には、「舐められたくない」「恥ずかしい」って思われないようにという気持ちもあります。
どちらかというと、私は自分より年齢が上の方とお食事やお呼ばれをする機械が多いのですが、「Hanaeさんを連れてきて良かった」「連れてきても恥ずかしくない」
という風に思っていただきたいと思って、装いには気をつけるようにしています。
迷ったときに頼れる「安心感のある服」
YUUGAのお洋服のお話しになりますが、1st Collectionのお洋服をお持ちのお客様に「友人に食事に誘われて、どこへ連れていかれるか分からない時があって、この服ならどこに行っても恥ずかしくないし、きちんとしなきゃいけないお店でも、カジュアルなお店でも馴染むので重宝している」と言っていただいたことがあります。
また私自身も、麻布台ヒルズのホテルで開催された、とあるキャリーケースのブランドのローンチパーティーに参加した際、1st Collectionのウィナーズウール生地のネイビーのセットアップを着用していきました。
ネイビーの華やかさは、ホテルでのパーティーシーンに馴染みながら、ローンチということで"記念すべき"という意味合いとしても、ジャケットのセットアップを選びました。
実は内心、ドキドキしていたのですが、参加された方々は、華やかなインフルエンサーさんや、(商品がキャリーケースということもあり)スーツやジャケパンの男性陣も多くご参加されていたので、馴染んでいて本当に良かったです。(汗)
YUUGAのフラッグシップである、Named CollectionのIzabella/イザベラは、お客様からも、いつ着るんですか?と聞かれますが
とあるお客様は、「格式が高いパーティー会場ではあるが、会社の催しでもあり、ビジネスマンが集まる。その中で見劣りしないように、きちんと着ていきたい」ということで、ご着用いただいたケースもあります。
Izabellaは、Loropiana 365 の生地でお作りしていて、用尺をたっぷり使いメンズの仕立て服の隣に立っていても、全く見劣りはしません。
YUUGAは生地替えで、メンズのスーツによく使われるようなCANONICOやLoropianaを使ってお仕立てが可能です。
メンズで仕立て服を着ている方は多いので、その「横を歩く時に何を着ていいか分からない」という方にとっても、YUUGAのお洋服はお勧めしたいです。
YUUGAの世界観としてもメンズの仕立て服に見劣りしないところは非常に大事にしておりますので、キャリア女性にも、ご着用いただきたいと考えています。
TPOとは、自分とまわりを大切にする装い
「何を着たらいいか分からない」という悩みには、明確な答えがあるわけではありませんが
何でも良いというわけでもないですし、堅苦しいルールを守るということでもないと思います。
自分を大切にし、まわりとの調和を考える姿勢が、大人の装いの美しさにつながるのだと、私は思います。
それが発展して、自分の感性を少し入れてみたりして、ファッションを楽しめるようになると、大人の装いはもっと自由に、豊かになっていくと思います。
長くなりましたが、何か同じような悩みを持っている方へ、少しでもご参考になれば嬉しいです。